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サウンド・オブ・サイレンス(五十嵐 貴久/著)

サウンド・オブ・サイレンスを読了しました。
Hello,darkness my old friend.で始まる、アコースティックギター1本とふたりのハーモニーで紡がれるあの歌の方がどうしても印象が強烈すぎるため、同名のタイトルをつけたこの長編小説は損をしているような印象を受けます。


マイケル・ダグラスが活躍するサスペンス映画の邦題にも付けられてましたが、たしかあの作品も名前負けしていました。


五十嵐作品はどうかというと・・・
中学生のときイジメを受けていた主人公・夏子。高校生になった彼女は聴覚障害のある子と知り合います。


音のない世界は聴こえる者にとって想像するしかないです。
入ってくる情報は目と鼻だけ。外出したときの怖さはたまらないんじゃないでしょうか?後ろから自動車が近づいてきてもわからないわけだし。乗っていた電車が止まるなど不測の事態がおきないとは限らないのですから。


そんな状況下におかれた子は、生まれたときから・そして大人になってから聴覚障害になった仲間と共にダンスを始めます。


正直、かなり引きこまれてしまいました。
小説の中のダンスの仲間と一緒に泣いたり笑ったり、そして困ったり。決して平坦ではない彼女たちの歩みにとても共感できた作品でした。


だからこそ余計にサウンド・オブ・サイレンスというタイトルが惜しいと感じさせられた一冊でした。




気になる評価は・・・★★★☆☆
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